日経ビジネスアソシエ「今、読むべき本2012」

日経ビジネスアソシエ、年に一度、恒例になっている特集「今、読むべき本」が発売されました。
毎年、その年の時流に合わせた切り口から、いくつかのテーマがチョイスされ、そのテーマの専門家から「今、読むべき本」が紹介されます。

今年の特集で紹介された本は400冊。
普段、あまり読書をする機会がないビジネスパーソンへの良きガイドとなります。

今年の特集は、5つの切り口から書籍紹介を行っています。

  1. ビジネススキルを磨く
  2. 自分を鍛える
  3. 自分を整える
  4. 社会を知る
  5. 世界を知る

紹介書籍のテーマ

ビジネススキルを磨く

ビジネススキルさえもコモディディティ化しようとしている現代では、いかに早く大きな成果を得られるのかが大きな課題です。
早く大きな成果を得るためのスキルである「問題解決」、「リーダー力」、「会議力」の書籍が紹介されています。

自分を鍛える

昨年は、ドラッカー思想が当たり前にビジネスに根付いた年だったと、言えるのではないでしょうか。
働くためには大きな視点から人間を観察していく智恵が必要です。
ここでは、「自己啓発」、「発想力」、「歴史小説」、「中国古典」のジャンルの書籍が紹介されています。

自分を整える

昨年の東日本大地震は、一人ひとりが自分自身や家族について、真剣に考えるきっかけになりました。
ここでは、「健康管理」、「メンタルケア」、「子育て」関連の書籍が紹介されます。

社会を知る

年金問題原子力発電はこれからの日本の未来を左右する大きな問題です。
ここでは、「社会保障」と「次世代エネルギー」関連の書籍が紹介されます。

世界を知る

この数年、国際化の波はすごい速さで押し寄せてています。
特に日本の近隣諸国との関係は自分の問題として、一人ひとりが考えなくてはいけない問題となりました。
私たちがこれから共に働いていくであろう「中国ビジネス」、[韓国」。アラブの春やエネルギー問題を考えるために重要な「中東」関連の書籍が紹介されています。

感想なぞ、、、

昨年の「今こそ読むべき本」特集は、東日本大地震をうけて、私たちの新しい生き方を模索したテーマ選定となっていました。

昨年の切り口は、「新しい働き方、生き方を見つける26冊」、「今仕事に役立つ本72冊」、「ヒットの仕掛け人が読む22冊」、「人生を豊かにする70冊」、「震災を乗り越えるためのブックガイド」、「若手研究者が推奨する専門書」の6つでした。

震災を心に受け止めてどのように生きるのか。
そのキズを、一人ひとりの日本人が乗り越えられるまま、1年が経過したのです。
私たちは、この1年で政治や社会システムの不条理を知りました。

現在、渡邉正裕氏の書いた「10年後に食える仕事、食えない仕事」がたいへんに話題になっています。
本書によると、国際化の波をうけて、私たちの業種の7割が国際競争に巻き込まれ、低価格化が進んでいくそうです。
そのような社会の中で、「自分の立ち位置はどこにあるのか」を一人ひとりが真剣に自身に問う必要があるのです。

答えを求める中で、読書はとても有効な学習手段です。
ただ、読書は世界が広く、入り口がどこにあるのかわからないのです。
本を読みたいが、読む本がわからないという方に是非とも読んでいただきたい特集です。