読書の技法/佐藤優

大変に参考になった。
ただし、わたし達のような凡人には本書で書かれていることの実践は不可能だ。

本書の全体から「知識は体系的であるべき」というメッセージを感じる。本書は体系的な知識を得るためのノウハウ集なのだ。
内容は、筆者の読書遍歴、本の読み方、読書ノート、おすすめの書籍、時間の使い方が書かれている。

第5章の「教科書と学習参考書を使いこなす」では、世界史、日本史、政治、経済、国語、数学を学習するために筆者が必読と考える書籍が紹介される。
筆者は元外交官で深い哲学の知識を持っている。そのような視点から選書されているため、紹介されるのは、相当にハイレベルな書籍だ。

本気で学習をする気概ががあるなら、大変に参考になる書籍であるが、中途半端な気持ちで読んでははいけない書籍でもある。

筆者は、断片的な知識などは無意味であると考えるいる。ちょっとだけ知識を得たいと考えている半端者は、本書の圧力に吹き飛ばされるだろう。