本は薬。効能がなくても、飲んでいるだけで効果が出る場合もある。効能が高くても飲む人によっては聞かない場合もある。要は気は心。
『処方せん』的読書術は、ベストセラー「情報は1冊のノートにまとめなさい」の著者、奥野宣之さんの読書論です。読書を心の薬ととらえ、心が疲れた現代人はどのような図書を読めば良いのかを説く、エッセイ的読書論です。
本に何を求めるのか?は人によって異なりますが、本書の目的は、心をメンテナンスすることにあります。心が疲れたとき、不安に襲われたとき、心が折れそうなとき、本書は心の状態に応じた選書の方法、心持ち、読書法を説いています。
まったく本を読んだことがないひとにとって、選書という作業は大変に面倒な作業です。突然本を読もうと思い立っても「何を読めば良いの?」は、これから本を読もうというひとにとって予想以上に深刻な問題です。
特に悩んでいる人にとって選書は重要な課題になるでしょう。落ち込んでいるときって本を読みたくなるモンなんです。で、突然本屋に行く、けど何を買って良いか分からない。
結局、平積みされた人気ミステリーを買ってきて、積んどく状態になる、、、
そんな人は、迷わずにこの本です。まずは、本書で何を読めば良いのかを調べましょう。
本書から、奥野さんはジャンルにとらわれずに、さまざまな本を読んでいるなあという印象を受けました。ビジネス書一辺倒のわたしは最近、自分が頭でっかちになっていることを痛感しています。
ちょっと他のジャンルの書籍も「処方せん的」に読む必要を感じた次第です。
本書は、各章末に奥野さんのオススメ本を三冊ずつ紹介しています。個人的には、奥野さんの読書論よりも本書内で薦めている本に大変興味をひかれました。幅広いジャンルで良い本を読まれているなぁと、、、、
わたしは、マックス・ウェーバーの「職業としての学問」以外は読んだことありません。まだまだ勉強不足だなあ。
メモ的に各章末紹介されている本を記載します。