現代ビジネスは、スモールビジネスが行う「小さな賭け」の積み重ねが、ビッグビジネスを生み出すのだ!
「すばらしいアイデアをもっていないと起業できない」いう間違った考えを多くの起業家予備軍はもっています。
ピーター・シムズ著「小さく賭けろ!」は、すばらしいアイデアをもたなくとも「小さな賭け」を繰り返すことで、新しいビジネスを創造していくことが可能だということを説きます。
小さな賭けとは
小さな賭けとは
具体的かつ即座に実行可能な行動によってアイデアを発見し、テストし、発展させていくことを指す。
近年のビジネスは動きが速いため、じっくり考えてアイデアを具体化していては、すぐにアイデアが陳腐化してしまいます。
小さな賭けを繰り返し行うことで、アイデアが明確になり洗練されていくのです。この方法を用いることで、スティーブ・ジョブスのような天才でなくても、創造的なアイデアを実現していくことが可能になるのです。
「小さく賭ける」ことの最大メリットは「安心して失敗できる」ことです。ビジネスに失敗はつきものですが、当事者から見ると失敗はあってはならないもの。巨大プロジェクトでは多額の資金が投入されます。失敗は資金の消失を意味し、資金を消失させた当事者の多くは、自らの居場所を失います。
「小さな賭け」は、このような悪夢の発生を最小限にとどめます。
小さな賭けのメリット
本書では、小さく賭ける場合の利点を次のように説明しています。
小さく賭ける場合、われわれは成功を夢想する必要がなく、失敗を予測し、許容できる。
巨大プロジェクトにおいて、あってはならない失敗が、「小さく賭ける」の実践プロセスでは、失敗を発生させ、その失敗を取り込むことが成功への近道となるのです。
小さな賭けの重要性
GoogleやAmazonは、起業時に明確なビジネスモデルをもっていませんでした。彼らは「小さく賭ける」プロセスを繰り返し行い、自分たちの成功スタイルを導きだし、現在のスタイルになっていきました。
本書はこのような事例を多く用いて「小さく賭ける」ことの重要性を説きます。
現代ビジネスのタコメーターは常にレッドゾーンはいっています。過去のヒーローは、華麗なドライビングテクニックで、危機一髪のピンチでも、事故起こさずに自動車を操るドライバーでした。
しかし、現代にそのようなドライバーは求められていません。現代のヒーローは、事故を起こしても、事故の原因を究明し修復を繰り返しながらゴールするのです。