ビジネスコンサルタント平野敦士カール氏が提唱する新・プラットフォーム戦略。
以前から「それは何?」って気になっていたので、平野氏の著書「新・プラットフォーム思想」からプラットフォーム戦略の考え方を抜き出してみました。
考え方としては、決して目新しい概念ではないのですが、戦略名がカッコイイのでとっても気になっていたのです。
ITビジネスで起業を考えている人は知っていて損がない考え方ですね。
新・プラットフォーム戦略とは
本書の定義による新・プラットフォーム戦略とは、
「複数の関係するグループを、「場」あるいは「舞台」に載せることで、外部ネットワーク効果を生み出し、一企業という枠を越えた、新しい事業のエコシステム(生態系)を作り出す」経営戦略のことを指します。
言葉の意味がとらえにくいので、簡単に言うと「ユーザーが集まる『場(プラットフォーム)』を作り、そこに参加するサプライヤとバイヤから利用料(または販売料金)などを徴収する」ビジネスモデルです。
従来から、このようなビジネスモデルは存在していました。例えば、テナントビル、競馬場、証券取引所、市場などがそれにあたります。
従来のプラットフォーム戦略と新・プラットフォーム戦略が異なるのは、ユーザーとプラットフォームの間に「デジタイルデバイス」が介在するかどうかです。
デジタルデバイスが介在し、データがデジタル化させることで、流通情報の大量化と高速化をはかることできます。
流通情報の大量化と高速化でユーザーの利便性は格段に向上し、時間と場所という従来のプラットフォーム戦略がもっていた壁を除去することが可能になるのです。
近年、新・プラットフォーム戦略で成功したビジネスモデルの例として、アップルのiTunesや楽天市場、アマゾンのセラーセントラルなどが挙げられます。
新・プラットフォーム戦略成功の秘訣
現在、新・プラットフォーム戦略で成功しているビジネスモデルは、決して多くありません。
社会のニーズに合わせて変化、対応していくことができれば、これからでも成功することは可能です。
新・プラットフォーム戦略が成功するための秘訣は以下の3点です。
- プラットフォーム自らの存在価値を創出する
- 誰と誰を結びつけるのか?
- 結びついたことで得ることのメリットは何か?
- 「場」参加するユーザー間の交流を活発にする
- ユーザーとなる層のターゲットを絞り込む
- ルールと規範を作り、一定の質を保つこと
- 望ましくないユーザーが参加すると場は崩壊する