本を読んだ感想をブログなどに公開したいけど、どんなふうに書いてよいかわからない。
公開するとなると、自分の書き方で良いのかどうかが大変に気になってしまいます。
樋口裕一氏の「差がつく読書」では、書評を書くための簡単な型(フレームワーク)が紹介されています。
簡単にまとめてみましたので、これから書評を書きたいという方は、参考にしてください。
200文字書評
メモ程度に読書の感想を書きたいとき、200文字程度にまとめる方法です。
字数を工夫して削れば140文字に圧縮して、Twitterに投稿することも可能となります。
★第一部・・・・その本から得たことをずばりと書く。
★第二部・・・・第一部で書いた結論の理由を説明する。
例として「新中流」の誕生/和田秀樹の200文字書評が紹介されています。
『「新中流」の誕生』は中流崩壊の状況を否定的に捉え、新たな中流を作り出そうと提案する書だ。現実できるかどうかはともかく、一つの提案としておもしろい。
人は必ずしも金で動くわけではない、行動の動機には、名誉や生き甲斐などが大きなウェイトを占める、だから、そのような原理を復活させるべきだと和田氏は説く。
また、相続税を百パーセントにするべきだという思い切った提案もなされている、そうすることで新中流ができるという。
この程度の長さなら簡単に書けそうですよね。
長めの書評
もう少し、しっかりとした感想を書きたい場合は、次のような構成で書きます。
文字数は千文字から二千文字程度になります。
★第一部・・・・どんなきっかけでその本を読んだのか書く。「人に勧められて読んでみた」「書評を読んで挙身を持った」「図書館でたまたま見つけた」などだ。
★第二部・・・・その本の内容を簡単要約する。あるいは、最も気になった部分、最も感銘を受けた部分を示す。
★第三部・・・・その本から得たのがどのようなことか、どんなところがおもしろかったかなどを書く。
★第四部・・・・全体のまとめや、本全体についての評価。
第二部は本の内容を大まかに思い出せる程度に。200文字前後で十分です。
第三部は「おもしろかった」「つまらなかった」から一歩進んで、本の文章から引用し、それについて意見を加えます。
引用する箇所については「著者の主張」を中心に抜き出すと良いでしょう。
また、感想は「なるほどと思った箇所」「気になった部分」「賛成できないこと」「引用部分の具体的な体験」「著者の言葉を用いて、自分の人生を振り返る」「自分の解釈」「補足する」「真正面から反対する」「全体的な感銘度」を書いてきます。
「真正面から反対する」については、次のように検証するのがよいと樋口氏は述べています。
批判的に読むには、3WHAT3W1Hを検証することが大事だ。
3WHATとは、「それは何か(定義)」「何が起こっているのか(現象)」「何がその結果起こるか(結果)」だ。3Wとは、WHY(理由、背景)、WHEN(いつからそうなのか、それ以前はどうだったのか、つまり歴史的経過)、WHERE(どこでそうなったのか、他の場所ではどうなのか、つまり地理的状況)。そしてもうひとつ、HOW(どうやればいいのか=対策)だ。
反論や批判を入れることで文章に膨らみをもたせます。これらの意見を加えるときは、上記引用の「3WHAT3W1H」を十分に考慮にいれて記載しましょう。