本は読んだら利用しよう!

『本は読んだら利用しろ!』ってば、、、
これが私の読書で最も大事なキーワードです。
ビジネス書は読んだだけでは知識になりません。得た知識を利用して、始めてその本を読んだ価値を得ることができるのです。
利用するためには、書籍の内容を咀嚼して、何をどのように利用するのかを整理する必要があります。
以下の方法は、いくつかの書籍からヒントを得て、実践をしている私の方法です。

読む - 三色ボールペン情報活用術/斎藤孝

付箋と三色ボールペンは私の読書の必須アイテムです。この二つを手元に置いて読書を開始します。
読んでいて、気になる箇所が出てきたら、

・赤ー客観的にみて、最も重要な部分
・青ー客観的にみて、まあ重要な部分
・緑ー主観的にみて、自分面白いと感じたり、興味を抱いたりした箇所

というルールでアンダーラインを引いていきます。

なぜ三つなのかといえば、それは私が「三」というのは人間の脳にもっとも適した分類法だと持っているからである。
・・・
例えば、弁証法という思考法があるが、それを成しているのは「正・反・合」の三つの観点である。
中心になる命題があり、それに反対する命題があって、それをもう一つ高次の次元にまとめ上げていく、アウフへーペン(止揚揚棄)という思考方法だ。
二分化でとどまってしまうのではく、もう一段高い次元で矛盾を解決しようとすることで思考に動きが出てくる。

アンダーラインを引いたページには、付箋を入れてマーキングをしておきます。
これで、書籍内で(自分にとって)重要な箇所のインデックスができ上がります。
書籍を開けば、いつでも重要箇所を参照することが可能になります。

読み終わって、書かれている内容が自分にとって利用価値がないと判断したら、このまま本棚に片付けてもかまいません。

三色ボールペン情報活用術 (角川oneテーマ21 (B-43))

三色ボールペン情報活用術 (角川oneテーマ21 (B-43))

  • 作者:斎藤 孝
  • 発売日: 2003/06/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

重要箇所を書き出す - 読書は1冊のノートにまとめなさい/奥野宣之

「この本はなかなか利用価値がありそうだぞ」と判断したら、アンダーラインを引いた箇所をノートなどに書き写します。

ペンでチェックしておいた箇所のうち、もう一度読んでも「おお」と思うところだけを書き出し、コメントをつけておく。
僕は「ねぎま式読書ノート」と名づけた独自の方法でこれをやっています。
ルールは、抜き書きには「●」、感想や補足解説などの自分の言葉には「★」をそれぞれつけ、交互に書いていく。

書き写すものは、ノートでもワープロでも、後で簡単に読み返すことができれば、何でもかまいません。私はEvernoteに入力しています。
これで、再度、書籍を確認しなくても、いつでも書籍の内容が確認できるようになりました。
書籍の内容を常に思い出せることで、書籍から得た知識を利用できるのであれば、ここで作業を終了します。

整理する - ひと月15万字書く私の方法/佐々木俊尚

さらに書籍の内容を深く理解する必要があれば、書き写した重要箇所をマインドマップで整理します。
佐々木俊尚さんの「ひと月に15万字書く私の方法」は、記事を作成する際の情報のまとめ方や原稿の書き方をとりまとめた佐々木さん流の記事作成フレームワークです。

この中で佐々木さんは、情報のとりまとめにマインドマップを利用しています。

手順としては

1) 書き写した重要箇所をマインドマップに入力する
2) おおざっぱなジャンルを追加して、重要箇所をグルーピングする
3) 個々のジャンルに自分の意見や他社の意見などを加える
4) ジャンルにわけた個々のアイテムを「現状」「課題」「仮説」にわける(わける必要がなけれればしない)
5) 個々のアイテムでジャンルに矛盾が生じた場合は、アイテムのジャンル移動やジャンル追加を行い、書籍の内容や主張がわかりやすいようにマッピング

マインドマップまで落とし込めば、頭の中に書籍の多くの情報が残ります。

また、忘れてしまっても、マインドマップを再度見返せば、すぐに思い返すことが可能です。
ちなみに「ひと月に15万字書く私の方法」をマインドマップ化すると次のようになります。

ひと月15万字書く私の方法

ひと月15万字書く私の方法

  • 作者:佐々木 俊尚
  • 発売日: 2009/05/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

整理したらこうなった

勝負師が実践するミスを最小限に抑える秘訣 − 決断力/羽生善治 - 段ボール箱の中身

羽生善治さんの「決断力」は普通に読んでいただけでは、書籍の内容を「ミスを減らすためにできる事」というとらえ方はできません。
書籍を読んだあと、この本の最も重要なキーワードは何だろうと自分なりに考えた結果、「勝負師であってもミスはなくならない」と言う結論にたどり着きました。

羽生さんだってミスをするのです。

このキーワードから、ミスをしても勝負に勝つためには、何が必要なのかを書籍の付箋とアンダーラインを頼りに内容を確認しました。

いくつかキーワードが浮かび上がってきたので、重要箇所を書き出したファイルからFreeMindにキーワードを落とし込み、何度か並べ替えてみて、ミスを減らすためには何をやらなければならないのかという内容にたどりついたのです。