嫌なこと・緊張・悲しいのネガティブな気分をリカバリーする心理学的な対処術


嫌なことがあって元気がなくなったときは、どのようにストレスを解消していますか?
お酒を飲んでも、カラオケではしゃいでも、布団に入ると落ち込んで眠ることができない。
そんな時は、逆に気分を落ち込ませると、素早い気持ちが回復が可能です。

「シロクマのことだけは考えるな!」は、心理学者の作者が明るく楽しく生きる方法を心理学的に解説した書籍です。

本書の中から、落ち込んだ時、緊張した時に素早く気持ちがリカバリーできる3つの技を紹介します。

その①嫌なことを早く忘れる技

嫌なことがあるときは、嫌な出来事を忘れようとするのではなく、逆にそのことを突き詰めて考えます。

名づけて、「塩ぬり治療」。ポッカリ開いたその傷口に、思い切って自ら塩を塗り込もうというものです。やり方は簡単。そのつらく悲しい出来事を、詳細に日記につけること、そして自虐的にひとに話すこと!

過去に脳科学者が「シロクマ実験」なる実験を行いました。シロクマの動画を3つのグループに見せて、各グループに「シロクマのことは忘れないように」、「シロクマのことは忘れても、忘れなくてもいい」、「シロクマのことは忘れるように」と指示を与えます。

1年後に最もシロクマのことを覚えたいたグループは「シロクマのことは忘れるように」と支持されたグループでした。ひとは忘れようと思えば思うほど、忘れられなくなるのです。

その②緊張から自分を解き放つ技

大きなプレゼンなどの前になると、緊張のあまりパニックに陥ってしまいそうになる。心臓バクバク、意識はモウロウ、、、「大丈夫!大丈夫!」と自己暗示をかけるほど、さらにか悪化してしまう。

体調が悪くなったら、すっかりそれを認めてしまって、湧き起こる苦しみに身をゆだねることが大事。苦しみから逃げようとせずに、思いっきり堪能?すること。これが、克服への基本的な考え方になります。

具体的に堪能する方法はどうすればいいのでしょうか。

「回避コントロールをせず、あきらめて苦しみに身をゆだねる」ことを上手に行うには・・・そのときの状況を、自分で詳しく「ひとり実況」すること!

「おお、頭がクラクラしてきた」、「口の中が乾いてきた」、「汗が止まらない」など詳しく言語化することがポイントです。

その③悲しい時に気分を盛り上げる技

悲しい時は明るい歌やコメディ映画を見ると逆に落ち込みが激しくなります。そんな時は、悲しい歌を聞く、悲しい映画を見るなど悲しみを増幅させるような行動を取るといいようです。
また、人に会う時も明るい人でなく、負け犬タイプのひとと一緒に過ごすのがいいようです。

ハッピーな人に会って無理に取り繕うよりも、むしろ負け犬に徹する。そして、負け犬同士で傷を舐め合うような、「同病相哀れむ」ことこそ、実は最良の薬なのです。

テンションが低い時は、もっともっと落とすすくらいの行動をとるほうが、より早く回復するのです。

まとめ

多くの人は、ネガティブな気分になると、その感情を払拭するための行動をとりがちです。しかし、心理学的には、その感情と向き合うほうが、払拭できる時間が早いのです。