- 作者:植田 統
- 発売日: 2012/06/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
■はじめに
いますぐ人生を変えるには、すべてのことに笑顔で「イエス」と答える。そうすれば、すぐに幸せになれる
45歳。この年齢は人生のピークです。体力がこの年を境に下降線をたどります。今までできていたことが、徐々にできなくなる。目が見えなくなる。髪が薄くなる。加齢臭がする、、、、45歳はそういう年齢です。
知識が減ることはありませんが、今までのように無理に記憶させるということができません。なぜなら、突然忘れるからです。衰えは素直に認め、今までと異なる生き方を模索しなければならないのです。
「人生に悔いを残さない45歳からの仕事術」は、45歳を迎えた中年男性がどのような人生の目標を立て、その目標にどのように向かうのかを説いた書籍です。
■45歳を過ぎたら守る4つのルール
①会社の中の自分を知る
多くの45歳は四半世紀もの長期間、社会で働いています。出世して経営にたずさわるものもいれば、窓際で淋しく働くものもいます。
60歳で定年を迎えるのであれば、残りの期間は15年。自分自身がどのくらい会社に貢献したのか、また、これからどの程度貢献できるのかを客観的に判断できなければなりません。
本書では、自分自身のスキルと経験を活かすために、次の視点で自分自身を見つめ直すべきと説いています。
- 会社はどういう戦略をとっているか。
- その戦略の中で自分のいる部署はどういう役割を果てしていくべきか。
- 自分のスキル・経験から見て、どういう仕事で会社の戦略に貢献できるか。
- それを実現するためにはどうしたらよいか。
自分自身を客観的に見つめ、顧客と会社に貢献できることは何かを真剣に考えるのです。
②素の自分を理解する
会社の中では、役員や部下から頼りにされて仕事ができても、会社がなくなってしまえば普通の人になってしまいます。これまで家庭を顧みずに、仕事ばかりに打ち込んできたので多くの45歳は、家庭内で居場所がありません。
本書は、そのような会社依存の生き方は、ストレスがたまる一方で不幸になる生き方と言います。
ではどうすればいいか?
とにかく、会社以外の別の人生を持つことで会社に対する依存度を下げておくことが必要だ。
でも、依存度を簡単に下げることは困難です。そのためには、自分を冷静に見つめて、ありのままの自分を受け入れる必要があるのです。
- 自分の過去は、自分の選択の結果だと受け入れる。
- 自分の現在の置かれた立場をありのままに見て、自分の得意、不得意を理解する。
- 本当に自分に合ったことを選択する。
今まで十分に無理をしてきたので、これからは無理をする必要はどこにもないのです。会社の中で出世競争をする必要はもうありません。ただただ、会社の役に立つことだけを考え、愚直に実践するだけです。
③今すぐ変わる
しかし、四半世紀の社会人生活で身についた習慣はすぐに変えられません。習慣を変えるには、習慣を変える努力をしても無駄です。習慣の土台を作り上げているマインドを変えなければなりません。
本書の中では、すべてのことをポジティブにとらえることがマインドを変える近道であると説きます。ポジティブなマインドを作る逸話としてジム・キャリー主演の映画「イエスマン」が紹介されています。
研修で、「なんでもイエスと言うと人生が変わる」と学ぶ。最初は半信半疑だったが、イヤなことでも「イエス」と言っていると、なぜか自分にとっていい話が舞い込んでくるようになる。たとえば、友達から誘われてイヤイヤながらパーティーに行くと、そこで取引先の部長に会い、トントン拍子で商談が進んでいく。
今すぐ、笑顔になってすべてのことに「イエス」と答えましょう。イエスと答えるとポジティブになります。ポジティブになると幸運にめぐり会うチャンスが飛躍的に高まるのです。
④幸せに死ぬには
悔いのない人生を送るにはどうすればよいのでしょうか。
先般、イギリスの新聞ガーディアンで「Top five regrets of the dyingという記事が紹介され、話題になりました。
病院で働くナースが人の死ぬとき後悔する5つのことについて書かれたものです。
- I wish I hadn’t worked so hard. ー 「あんなに一所懸命働かなくてもよかった」
- I wish I’d had the courage to live a life true to myself, not the life others expected of me. ー 「自分自身に忠実に生きればよかった」
- I wish I’d had the courage to express my feelings. ー 「もっと素直に気持ちを表す勇気を持てばよかった」
- I wish I had stayed in touch with my friends. ー 「友人といい関係を続けていられればよかった」
- I wish that I had let myself be happier. ー 「自分をもっと幸せにしてあげればよかった」
つまり、死ぬときに後悔しないようにするには、上記事項の反対を常に気にかけ生活していけばいいのです。一生懸命働くと後悔します。自分自身の気持ちを裏切ると後悔します。友達がいないと後悔します。
■おわりに
45歳は人生のターニングポイントです。日々弱っていく自分自身を肯定しながら、後悔しない人生を送りたいものです。
- 作者:植田 統
- 発売日: 2012/06/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)