ゲゲゲの鬼太郎の”ねずみ男”は優秀なリーダー ねずみ男の名言7選

まんが「ゲゲゲの鬼太郎」の登場人物「ねずみ男」は、意地が汚く、自己中心的な嫌われのキャラクターとして描かれています。
罠他の周りにも、決して自分で手を下さず、批評しかしないねずみ男のような輩がいるはずです。彼らは、ほぼ間違いなく嫌われるタイプ。

ねずみ男をそんな人間の象徴として、描かれているのかと思っていましたが、「けんかはよせ 腹がへるぞ―水木しげるの妖怪名言集」を読み、ねずみ男に対する考えが変わりました。実は、ねずみ男は優秀なリーダーとしての資質をもっていて、とても優秀な政治家になるのではと、、、

以下、私をそんな思いにさせたねずみ男の7つの名言をお聞きください。

その1「けんかはよせ。腹がへるぞ」・・・無駄を嫌う

鬼太郎と入った食堂で、ケンカを始めたとなりのテーブルのヤクザに言ったセリフ。

無駄に資源やエネルギーを使うことを浪費と言います。浪費はさまざまな状況で、ひとを誤った方向へと向かわせます。ケンカなどに無駄なエネルギーを使うべきではないと諭しているのです。
ここで大切なのは、ねずみ男は知り合いでないヤクザに言っているのです。自身に直接関係のないケンカも巡って社会に悪影響を及ぼすことを知っているからこその発言なのです。

その2「タダの仕事はつらいや」・・・価値の本質を知る

敵にやられてしまった妖怪を助けるため、体を拭く湯を沸かしている最中に言ったセリフ。

このセリフには2つの重要な面があります。一つ目はねずみ男は文句を言いながらも仲間を助けるために働いているということ。二つ目は、付加価値を生み出す労働の方が正しいとう示唆しているということです。
まさにリーダーたる発言。すばらしい。

その3「いまは見方だ」・・・朝令暮改をいとわない

鬼太郎の敵に加勢していたものの、一反もめんに諭されて鬼太郎の人事に戻ってきたねずみ男。目玉のおやじに「おまえは敵なのか味方なのか?」と問われたときに言ったセリフ。

リーダーは朝令暮改であるべきです。
自分が間違っていると判断したのなら、すぐにでも発言と行動を修正しなければなりません。意地や見栄で考えを変えずに船を沈没させてはリーダーは失格です。
それで大局が良い方向に向かうなら、昨日まで敵でも、今日から見方になれば良いのです。

その4「ラクこそ幸福と違うか?」・・・過程にこだわる

幸福は自分の努力でつくるものではないかと問われ、言ったセリフ。

特に日本人は過程にこだわります。しかし結果が同じであれば、Aという道を通っても、Bという道を通っても同じです。
とかく現代はスピードが勝敗を決める時代です。血がにじむ努力を7日間して得た結果Cと、3時間でラクして得た結果C。同じ結果Cという成果を評価したら3時間でラクして生み出した方が関係者は幸せになれるのです。

その5「それにしても”人生を不幸がる文化”ってのはどういうものですかねぇ?」・・・悲観しない

無限幸福号という電車の乗務員として、乗客に言ったセリフ。

不幸自慢するひとって多いですよね。がんばったから褒めてくださいってことなのだと思います。そもそも考えが前向きでないひとに幸せは訪れません。哲学者アランは言いました「悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意思によるものである」と。
ねずみ男はこの後に言います。
「私は”人生は無限だ”という新文化を作りたいのですよ」
まったくもって、すばらしい。

その6「物を盗むときはな、おっとりと上品にかまえ、満ち足りた顔つきをするのがコツだぞ」・・・ビジネスに妥協しない

ニセ鬼太郎に鬼太郎のちゃんちゃんこを盗ませるときに言ったセリフ。

商談で値引き交渉になった際に、妥協してはいけません。「買ってくれないなら他に売るから結構です」と無言のオーラを出せるようになる必要があります。
駆け引きは態度に出たら負けるものです。

その7「けいべつ?良く世の中を知らない少年のいうことばだ」・・・理想を追い求めない

ねずみ男を軽蔑する少年に対して言ったセリフ。

この後ねずみ男は少年に真理を説き、尊敬の念を得ることに成功します。
相手が知らない情報を小出しに教え、最終的にはその日の宿を少年の家に確保するのです。リーダーは最初からチームの信頼を得ているわけではありません。
チームの信頼を得るには行動や正確も大事ですが、情報を持っていることをメンバーに教えると言うことも大切になります。

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リーダーにはいろんなタイプがいると思います。
積極的に関わるリーダー、一歩引いて常に俯瞰するリーダー、、、
ねずみ男は後者タイプでしょうか。一歩引くタイプは評論家になりがちで、好かれるタイプのリーダーにはなれないことが多いようです。
ねずみ男は好かれるタイプにはなれそうもありませんが、独特のユーモアセンスがあるので極端に嫌われることは避けられそうです。ただ、頼れる上司像ではありませんね。

ねずみ男がリーダーに向いていると思う理由として、問題点を的確に把握していることがあります。
現場にたずさわっていると、ついついその場の感情や雰囲気で流されてしまいます。問題点をきちんと把握することで、ブレずに意思決定をすることが可能になります。
混迷している社会、選択肢が多い社会では、問題点を把握してしっかりとしたビジョンを持つことが大切なのです。

問題点は何なのか?
税金を上げるのは手段で真の目的ではないのではないか?
ねずみ男を日本の首相にしたい今日この頃なのです。