大きな過ちを犯してしまった。素直に謝るべきなのは理解できるが、今までの経緯やプライドがジャマをして謝るきっかけをつかめない。だれにでも経験のあることでしょう。
すぐに謝らなければ、あなたはさまざまなものを失ってしまいます。あなたが何かを失ってしまう前に、謝ってしまいましょう、今すぐに。
正しい謝り方がわからないひとは、本書を読んで正しい謝り方を勉強することが可能です。しかも、誤る時間は、たった1分。
ケン ブランチャードの「あなたを危機から救う一分間謝罪法」は①分で完了する謝罪方法をアドバイスします。以下に本書の謝罪方法を紹介します。
1分間謝罪法のやりかた
後悔しない
問題を解決するには、「あんなことをしなければ」「なんとかなったかもしれないのに」といった「悩みの言葉」を使ってはいけません。
「悩みの言葉」を持つと過去にとらわれ、最善の行動をとることができなくなります。問題の核心は、直面したくない真実です。まずは、その真実に素直に向かい合ってみることが大切です。
1分間謝罪法は、誤りを認め、誠実になること
まずは、自分の誤りを認めます。そのうえで、もたらされた悪い結果ではなく、その原因を理解して態度を改めます。
- 多くのリーダーは、自らの過ちを認めることができずにいる
- 真実に向き合うのを避けると問題は帰って複雑化していく
- 自分を自由にしてくれるのは「真実」しかない。真実は「解釈の余地」を与えない
1分間謝罪法は
降伏することから始まり
誠実であることで終わる。
謝罪法その1 降伏すること
- 間違いを犯したこと、埋め合わせが必要なことを、自分自身に対して正直に認める
- 自分のしたことや、他の人にもたらされる悪い結果については、全責任を取る
- 謝るにあたっては緊急の意識をもち、できるだけ早く行動に移す
- どんな間違いを犯したのかを、迷惑をかけた相手に正確に伝える
- 迷惑をかけた人たちに、どれだけ申し訳なく思っているか、同じ過ちを繰り返さないことを伝える
謝罪法その2 誠実であること
- 自分のとった悪い行動と、あるべき正しい自分が異なることを理解する
- 謝るべきひどい振る舞いをするよりも、自分がましな人間であることを再認識する
- 自分自身を許す
- 相手を傷つけたことを理解する
- 態度を改め、2度としない決意をはっきりと示す
おわりに
ケン・ブランチャードの「一分間マネジャー」シリーズは、具体的な行動と真実を寓話形式で読者に示します。「一分間マネジャー」シリーズは、短い時間で読め、とてもわかりやすいので、非常に気に入っています。
ひとが謝れないのは、対外的な何かに気を取られ、素直になれず、現実を直視できなくなるからです。しかし、ねじれた関係は、謝る以外に修正する方法はありません。
謝ることで取り戻すもの。謝らないことで失うもの。
この二つの重さを冷静に判断できれば、素直に謝る方が賢明であることは明白です。また、心を偽って表面上だけ謝っても、関係は修復できないことも本書は訴えています。