平林都の接遇道/平林都

接遇とは、お客様に楽しく、気持ちよくなってもらい、帰るときには笑顔になっていてもらうこと。
接遇は、ひととのふれあいを豊かにする。相手が楽しくなるだけでなく、接遇をしている自分までもが楽しくなる。
一度、接遇を身につければ、仕事だけでなく家族や友人との交友関係も好転し、あなた自身をも幸せにする。

接遇を学ぶ上での5つの心構え

次の5つは、接遇を学ぶにあたって、普段から当たり前にできている約束ごとである。
接遇を学ぶときだけ注意をするのではなく、普段からの習慣として身につける。

  1. 名前を呼ばれたら「はい」の返事 ー 大きな声で返事をする。返事をすることで気持ちが前向きになる
  2. 立ち上がったら、イスをテーブルに入れる ー イスの置き場所は通り道。座らないときは片付けてじゃまにならないよう配慮
  3. 後ろに手を組まない ー 横柄に見える態度はとらない。いつも美しい立ち姿を心がける
  4. 中座する場合は、隣の人に無言で一礼。部屋を出るときにもまた一礼。戻ってきて席に着く際も、同様に礼をする ー 仕事場はお金を生む公の場。常に周りの人に心を配り礼を尽くす
  5. 素直な気持ちで取り組む ー 教わるときは今までの知識にとらわれない

お客様がリピートする10大接客用語

他の企業では、聞けないような言葉を使い、またお客様に足を運んでもらうことこそ接遇である。
言葉は力であるため、敵にも味方にもなる。良い言葉を使って、お客様を味方にしてしまおう。

(1) お客様がいらっしゃったとき

○「ようこそお越しくださいました」
×「いらっしゃいませ」

(2) お客様がらご用命を受けたとき

○「〜でございますね。ありがとうございます」
×「はい、わかりました」

(3) 以前にもお見えになったお客様がいらっしゃったとき

○「いつもお世話になっております」
×「いつもお世話になります」

(4) お客様がお帰りになるとき

○「またのお越しをお待ち申しております」
×「ありがとうございました」

(5) お客様から貴重なお時間をいただくとき

○「申し訳ございません」
×「すみません」

(6) お客様をお待たせするとき

○「少々お待ちくださいませ」
×「ちょっと待ってください」

(7) お客様をお待たせしたとき

○「お待たせ致しました」
×「お待たせしました」

(8) お客様に呼びかけるとき

○「恐れ入ります」
×「あのー、すみません」

(9) イスに座るとき、部屋に入るとき、車のドアを閉めるときなど

○「失礼致します」
×「失礼します」

(10) 「〜もお願いします」と追加で用命、注文されたら

○「かしこまりました」
×「〜もですね。少々お待ちください」

リピータが増えるサービスの5段階

サービスは、最上段の「応用」を頂点に、最下段の「見ることで満足感を与えられたか?」の5段階で成り立つ。

  1. 見ることで満足感を与えられたか? ー 店舗、掃除、身だしなみの清潔さに常に注意を怠らない
  2. 聞くことで満足感を与えられたか? − 接遇の言葉が正しく使われているか
  3. 表情・動作 ー 常にお客様は見ている。ごまかしはきかない
  4. 商品・技術 ー 会社ごとに異なるので割愛
  5. 応用 ー 1〜4が身についてからできることなので割愛

人間関係を円滑にする5つの極意

  • 人とは違う挨拶をしましょう
  • 笑顔を作るときには、声ではなく歯を出しましょう
  • 相づちを打つときは、しっかり「。」をつけましょう
  • お願いするときは、疑問形でいいましょう ー 「お待ちいただけますか?」、「とってもらえませんか?
  • 「Oライン」からはみ出さないしぐさをしましょう ー 立ち姿はOのかたちが美しい。このOのラインから手足を出せないようにする

平林都の接遇道

平林都の接遇道

  • 作者:平林 都
  • 発売日: 2009/11/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)